手島佑郎とそのギルボア研究所の紹介
ギルボア研究所 代表: 手 島 佑 郎 (てしま・ゆうろう)
1942年1月釜山生まれで、出身は熊本市です。63年熊本大学法文学部哲学科を休学して、イス ラエルのヘブライ大学に留学。そこで哲学と旧約聖書学を専攻し、67年同大学を卒業しました。日本人では初めての卒業でした。さらに、もっと深くユダヤ思 想の勉強をしたいと望んで、70年〜77年、ニューヨーク の ユダヤ教の大学、The Jewish Theological Seminary of America (米国ユダヤ神学校)の大学院へ進み、ユダヤ哲学を研究しました。この学院は、主としてユダヤ教のラビ(律法学士)、ハザン(朗詠士)ならびにユダヤ人学 校の教師の育成を目的としています。非ユダヤ教徒でこの学院に受け入れられたのは私が最初でした。ここで師事したのはラビ・アブラハム・ジョシュア・ヘ シェル教授です。先生は米国ユダヤ思想界を代表する屈指の思想家でした。だが先生は72年12月末に突然他界されました。そこで先生亡き後は、初代ホロ コースト記念財団専務理事をつとめられたラビ・S・シーゲル教授や、ラビたちの世界的組織、ラビニカル協会のCEOを永年務めておられたラビ・W・ケルマ ン博士などの指導を得ました。77年「ハシディズムと禅仏教の比較」でヘブライ文学博士号を取得しました。論文の仏教部分はコロンビア大学のフィリップ・ ヤンポルスキー教授が審査してくださいました。74年〜76年、ロスアンゼルスのユダヤ大学(University of Judaism)でユダヤ神秘主義概論や聖書学を教えました。
父・手島郁郎がはじめたキリスト教運動「原始福音神の幕屋」からは、1980年に退会しました。 1973年の父の死後、その運動が父の目指していた福音とは異質な方向を辿り始めたからです。
帰国後、ケンブリッジ・リサーチ研究所に入社しコンサルタントとしての仕事にかかわることになり ました。80年、営業教育プログラムSPINの日本版開発をひとりで担当し、教材翻訳からユーザー開拓と指導…。それこそゼロからの出発でしたが、おかげ さまで富士ゼロックス、ユニバック、バクスターなど多数の優良企業がクライエントになってくださり、しかも顕著な教育効果をあげることができました。その 他、リンガフォン、京王百貨店、東亜道路工業、日本生命などに対しては、業態に応じた教育プログラムを開発しました。
1985年4月、ギルボア研究 所を開設しました。当初、著述業に専念することをめざしたのですが、クライエントの皆 様からの要請でコンサルティングや教育訓練も続けることになりました。各企業別の営業研修プログラムを開発し、汎用性の高い教育方法を工夫しました。
一般に研修の実際効果は測定しにくいと言われますが、パソコン大手N社の販売店セールスマン1千 人以上を指導した結果では、平均125%〜135%の販売実績向上が確認されました。研修の場では、営業マン自身の現実の事例を研究材料として取上げ、顧 客との実際の商談をベースに、営業の論理性と対応力を養わせることに主眼を置き、安易なハウツウは極力排除しました。 総合電気メーカーH社においては、 84年以来、延べ3500人の営業中堅幹部に対して情報力強化・商談技術・部下育成などの講座を現在も提供し、現在もつづいています。 90〜91年、社 員数90名のC社が新人60名を採用したさいに、新人を1年間で固定費に見合うだけの戦力に育て上げる総合教育も実現しました。93年には「ビジネス情報感性向上と情報力強化のための研修」を 開発、営業部門のみならず工場部門の技術者など各社の受講生から実践的だと歓迎されています。
1991年に名門D社が、強硬な要求をする英国のE社との契約交渉で立ち往生していたとき、対応 策をD社に伝授しました。その結果、E社は強硬な要求を全面的に撤回し、日本側の要求にほぼ沿う形での合意しました。
現在、企業における交渉解決研修、情報教育や、地方自治体職員 のためのビジョン研究会の指導をしています。
他方、長年研究をつんできたユダヤ思想の分野では、ユダヤの原典を素材に思索をかさね、ユダヤ人 の宗教思想や心情を日本語でくみとることができる著作を続けています。最初の著作『ユダヤ人はなぜ優秀か』は79年に出版以来現在19版を重ねています。 95年に米国で出版した『 Zen Buddhism and Hasidism 』は、禅とユダヤ教におけるそれぞれの人間観、宗教的内面の世界を原典の呼吸で知らせてくれると、米国の宗教学者のあいだで評価をえています。
1995年5月から情報誌「経営者へのニュースレター」を隔週配信しています。
関西の経営者の方々と、1996年9月から毎月第2月曜日夕方、大阪・堂島で、経営者のための「大阪道塾」を開講し、21世紀を切り拓く経 営道をめざして塾員とともに研鑽中です。
東京を中心に全国の経営者の方々と1998年1月から毎月第2水曜日夕方、東京・青山で経営者の勉強会「東京道塾」をスタート。現在は東京・港区の溜池の交差点の細川ビル。
毎月、東京・虎ノ門で旧約聖書やユダヤ思想の原典を材料に現代の諸問題を考える「トーラー研究会」を主宰していま す。
2014年2月で通算330回になりました。
主要著書:
英 語 論 文:
最近の日本語論文:
『The Circle of the Baal Shem Tov : Studies in Hasidism』(University Press of Chicago,1985) (「ユダヤ・イスラエル研究」第22号、2008年3月)
その他、論文随筆等多数
所属団体
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