皆様おげんきでしょうか。

　さて、先日、3月3日の夕方、東京は麹町のイスラエル大使公邸で第４回ヘブライ大学同窓会が開催されました。

　エリ・コーヘン大使、ツヴィア夫人のご夫妻もヘブライ大学卒業生であるというご縁もあって、今回は大使ご夫妻の特別のご厚意で、同窓会の開催が大使公邸となりました。

　コーヘン大使は数学と物理学を専攻され、ツヴィア夫人は心理学と犯罪学を専攻されています。

　また今回も遠く、福岡から上田和夫さんが、名古屋から奥山真知さんが来会してくださいました。さらに奈良からは森本雄三さんが初参加されました。田辺さんがご夫婦で参加されました。

　さらに今回は、ヘブライ大学で歴史学と政治学を専攻し、さらに大学院修士課程で政治学を研究されたダン・アルベル公使と、文化担当のシュムリック・バス参事官も出席してくださいました。バス参事官は、テルアビブ大学で政治学と中東学を修めておられます。早稲田大学にも留学され、日本語も堪能でした。

　これらの準備と取り仕切りは、イスラエル大使館広報室のギルハスケル参事官のお骨折りの結果であり、まだ広報室スタッフの鮫島真理子さんと、大原ゆみさんは終始同窓会のために奉仕してくださいました。

　今回の同窓会の特筆事項は３つあります。

　第１に、同窓生でもある中村青生さん（国際交易開発（株）代表取締役）が大使公邸に特別貸与しているイスラエルからの様々の考古学出土品、土器やローマン・ガラスなど（総数約１００点）の展示物を前に、中村さん自身による熱の入った講演と解説があったことです。ご承知のとおり、中村さんはヘブライ大学で１９６５年からイスラエル考古学の泰斗イガル・ヤディン教授の下で１０年間師事し、イスラエル全土の考古学発掘に参加されました。現在、奥羽大学で歴史学も教えています。講演後、出席者はBC3000年の壺、BC2000年の土器、BC1000年のランプ、そしてローマ時代の美しいガラス製品などを直接手で触り、悠久の歴史の感触を確かめることもできました。（参照「パレスチナ考古学と出土品」）

　　第２に、コーヘン大使による最近のイスラエル事情と中東和平への見通しについての講義でした。もちろん全部ヘブライ語ですから、出席者にはヘブライ語能力の好いブラシアップにもなりました。シャロン首相の指導力とパレスチナ自治政府アッバス大統領との協調協力を期待するところ大です。

　第３に、大使夫人ツヴィアさんが手ずから調理し準備してくださったイスラエル料理でした。フムス、ピタ、カバブ、ハツィリンをはじめ、沢山のなつかしい料理。だれもが何度も何度もお代わりをしていました。奥様、ほんとうに御馳走様でした。

　今回は、会場費や食事代などすべて大使のご好意による提供でした。そこで出席者はそれぞれ金１万円をヘブライ大学のために寄付させていただきました。また山田重郎さん、山田恵子さんのご夫妻からは、ご欠席であるにもかかわらず、お二人で金２万円のご寄付を賜わりました。出席者１６名分と合わせて、合計１８万円をヘブライ大学に寄付すべくコーヘン大使に寄託しました。

　寄付といえば、じつは昨年１１月の中越大地震の後、イスラエル大使館の職員の方々がポケットマネーを拠出して、山古志村のために合計５０万円寄付されたことを、皆様にご紹介しておきたいと存じます。それは昨年夏、イスラエルとパレスチナの大学生交流プログラムのために来日した双方の学生たちを、山古志村が招待してくれたからです。その感謝を、今度は大震災へのお見舞いという形で、イスラエル大使館の方々が自発的に寄付をされたのです。震災後１週間目にハスケル参事官が地震で分断された隘路を分け入って、山古志村役場まで見舞金を届けられたそうです。どういうわけだか、イスラエル大使館職員のこの美談は日本の新聞やテレビでは報道されることなく、ニュースとして抹殺されてしまいました。もし駐日パレスチナ代表部が見舞金を送っていたら、大々的に取り上げていたのかもしれません。日本のマスコミのイスラエルに対する偏見はとても残念なことです。

　では、３月３日の第４回同窓会の様子をスナップした写真をホームページに掲載しておきます。

　その前の第２回、第３回のスナップも御覧下さい。

　皆様のご健康とご活躍をお祈り申しあげます。

　　　　　　　　　　　　　　2005/3/12　　ヘブライ大学同窓会　幹事　　　手島　佑郎　拝